【陶器を楽しむ】子どもの描いた絵を陶器にして思い出の作品作り
「普段使いの陶器絵付け・スタジオアートピース」の山岡ルイです(^^)
陶磁器専用絵の具・ペベオ ポーセレン150を使った絵付けに関する情報を発信しています。
今回は「子どもの描いた絵を陶器にするアイディア」をご紹介します!
子どもが描いた絵…紙以外の保管方法って何だろう?
子どもが描く絵って、独特の可愛さと雰囲気がありますよね。その年齢・その瞬間の感性で描かれた絵は、どんなに つたないものでも親にとっては宝物です(^^)
家族の絵、好きな動物や植物の絵、その時ハマっているキャラクターの絵など、もしかしたら子ども本人より親の方が手放せなくなってしまう作品がたくさんあるのではないでしょうか?
我が家も例に漏れず、娘が描いた絵は溜まる一方(笑)。厳選して残しているつもりなのに、あれも捨て難い・これも捨て難いなんて言ってるうちに、結構なボリュームになるものです。
今の時代は、紙モノをデータに残して現物は処分するという処理方法もあるので、紙類は思い切って処分しやすい時代になったかもしれませんが、“手に取れる何か”として手元に置いておきたくなるのは一種の病気なのでしょうか(笑)?
親にとっては永遠のテーマとも言える子どもの作品の保管方法。絵付け講師から提案できるアイディアのひとつが陶器に転写して道具として使う!という方法です(^^)
お子さんが描いた「これぞ!」という作品を陶器に描き写し、普段の生活で使える道具にしてみませんか?
紙から陶器になる分、ボリュームはむしろ増えてしまうのですが、「紙を保管している割に見返さない」ジレンマからは解放されます(笑)。
すべての絵付け作業を大人がやってもいいですが、お子さんが一定の年齢に達していれば、一緒に作業することも可能です。大人はサポート役に徹して、子どもと一緒に絵付けを楽しむのも良い経験になりますよ!
子どもの絵を陶器カップに絵付けしよう
今回、絵付けの題材に選んだのは娘が描いた熱帯魚の絵です。
我が家は最近、夫の趣味で熱帯魚を飼い始めたのですが、その愛らしさに娘も私も夢中。となると、娘がお絵かきの題材に選ぶのは自然と熱帯魚になるわけですが、魚の特徴を捉えていて なかなか見応えがあるんです。
魚の特徴を押さえながらも、子どもらしい幼い線が可愛くて、私のお気に入りの絵です(^^)
はい、親バカは自覚しています(笑)
この魚たちを描くのは陶器のカップ。ここに魚の絵を転写して、娘用のカップにすることにしました。
今まで娘用のカップは 扱いやすさ重視でプラスチック製のものを使用していましたが、6歳を過ぎて陶器を持たせても安心な年頃になりました。同い年のお友達が小型の陶器カップを使っている姿を見て「うちもいけるかも!」と背中を押され、どうせなら記憶に残るオリジナル柄のカップを作ろうと思い立ったわけです(^^)
子どもの手に大き過ぎず重過ぎない、小さめのカップを用意しました。
絵付け手順① 絵をトレーシングペーパーに転写する
まず最初に、絵の原本をトレーシングペーパーに転写します。
この時、絵が陶器に対して大き過ぎたり小さ過ぎたりすると絵付けしづらくなります。絵付けしたいサイズに合わせる時は、コピー機で縮小・拡大するのもいいですが、絵をスマホで撮影すると手で簡単にズームイン・アウトできます。理想のサイズに調整したら、そのままスマホの上にトレーシングペーパーを置けば、バックライト機能で転写もしやすいので、気軽さを考えるとスマホ使用をオススメします。
絵を転写したら、絵より一回り大きいサイズにトレーシングペーパーを切り出します。
絵付け手順② 陶器に下描きする
次は陶器に下描きをしていきます。
先ほど切り出したトレーシングペーパーを陶器に貼ります。何枚かある場合は、全体のバランスを考えて配置していきましょう。
各絵のポジションが決まったら、陶器とトレーシングペーパーの間にカーボン紙を挟み、ボールペンなどで なぞって下絵を写します。
この作業は大人がやった方が良いですが、気をつけたいのは原本に忠実な線を引くこと。
大人が作業すると、つい線やバランスをキレイに調整しがちになります。ここはあくまで子どもの描いた線を忠実に再現すると戒めてください(笑)。その方が100倍素敵な作品になります!
カーボンで下描きを終えました。
うっすら線が見えれば良いですが、絵を描くのは子どもなので、あくまで子どもにとって見やすい濃さになっているか気をつけましょう。
絵付け手順③ 絵の具で着色する
いよいよ本格的な絵付け作業です。作業はここから子どもにバトンタッチ。大人はサポート役に徹します。
下絵に沿って、陶磁器専用絵の具・ペベオ ポーセレン150を使って絵付けしていきます。子どもには絵付け作業に集中してもらいたいので、それ以外の作業は大人が担当しましょう。
● 子どもが絵付けしやすい角度に陶器を固定する
● 筆を洗う
● 次に使う絵の具をセッティングする
● 乾燥していない絵の具に触らないよう絵付けする順番を計画する
● 絵付けに飽きてくる子どものモチベーション管理(笑)
など、やる事は案外たくさんあります。
写真を撮る余裕が全くない…(笑)
作業中は大人として口を挟みたくなる時もありますが、一番大切なのは子ども自身の納得感。子どもが使いたい色、表現したいこと・絵付けしたいペースを尊重して、見守ってあげてくださいね(^^)
とはいえ、絵付けするモチーフが多ければ多いほど、テンポよく作業していかないと時間が延びて子どもも投げやりになってきます。作業がダレてきてしまったり、子どもには難しい作業が出てきたら、部分的に大人が手を貸すのも大切だと思います。
例えば、今回は「魚の輪郭線」は私が担当しました。不安定な形の陶器に、細い輪郭線を描くのがまだ難しい娘。一度チャレンジしましたが「私にはできない!」と自己申告があったので、私が助太刀することになったんです。
こういった感じで、お子さんの年齢や性格、得意・不得意を見極めながら、柔軟にお手伝いする形でいいと思います(^^)
途中 嫌々モードがありつつも(笑)、なんとか絵付けが終了しました!
世界にひとつだけ。6歳の娘の目を通した我が家の熱帯魚たちが生きいきと描かれていて、素敵な作品になりました(^^)
絵付け手順④ 乾燥・焼き付けする
絵付けが終わったら、24時間以上乾燥させます。
子どもが絵付けした作品は絵の具が厚く盛られがちなので、乾燥させた後も手で触って、絵の具がしっかり乾いているか確認しましょう。
あとは、家庭用オーブンレンジで150度・予熱なし・35分焼き付けすれば、絵の具が定着します。
取っ手に入れた泡模様が、偶然チンアナゴっぽく見えて、娘と大盛り上がり(笑)
子どもが描いた絵が こんな作品に仕上がりました!こうして形にしなければ、紙の絵を保管することで満足して この先何年も見返すことなく忘れ去っていたかもしれません。
陶器は劣化の遅い道具です。粉々に割れない限り、何年も使い続けることができます。このカップも我が家で何年も使われて、日常の風景になっていくと思うと とても楽しみ!
作る楽しみも 使う楽しみも味わえる。陶器絵付けの良さはこういう所にあると思います(^^)
子どもとの共同作業の良さ
私はこれまでも、子どもと一緒に絵付けする機会を作ってきました。子どもの年齢が上がるにつれて、筆が持てるようになり、繊細な線を引けるようになりと、絵付けの共同作業が子どもの成長過程を知る1つのきっかけになっています。
その時できること。その時しかできないこと。日々目まぐるしく成長している子どもと一緒だからこそ味わえる楽しみがあります。自分1人で楽しむ絵付けの他に、お子さんやお孫さんと楽しむ絵付けにも取り組んでみませんか(^^)?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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