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気負わず楽しむ、陶器絵付けの教室です。
2022-10-08

ワークショップ裏話〜デザイン作りのプロセス〜

「普段使いの陶器絵付け・スタジオアートピース」の山岡ルイです(^^)

2022年10月の1dayワークショップ、予約受付中です!リンク先から予約フォームに飛べますので、興味のある方はこの機会にぜひご参加くださいね!

さて、今日は「10月のワークショップで作成するウェルカムサインのデザインができるまで」を写真付きでご紹介したいと思います。

嬉しいことに、生徒さんに「山岡が作るデザインが好きだ」と言ってもらえる機会が多いです。私がひとつのデザインを作るまでにどんな過程を踏んでいるのかご紹介することで、「私もオリジナルデザインに挑戦してみたい!」と感じてもらえたらもっと嬉しいなぁと思っています(^^)

①頭の中のイメージを紙に書き出す

「こういうデザインがいい」というピンポイントの案がある場合はそのデザインを、逆に「まだ具体的な形になってないけど、こんなイメージのデザインがいいな…」という場合も、そのあいまいな形を紙に書き出します。

今回のウェルカムサインに関しては後者でした。大体のイメージは掴んでいるけれど、細部はまったく思い描けない状態です。ということで、書き出したイメージも非常にあいまいなものになりました(苦笑)

「…本当に書き出す必要あった?」というくらい、形になってない感じが伝わっているかと思います(笑)!

でも、いーの、いーの(^^;)モヤッとしたイメージを頭に置いたままだと、紙に落とし込む時にやっぱりモヤッとしてしまいます(私の場合)。だから、どんなものであれ一度頭の中から取り出して客観的に見られる状態にするのが大切なんですね。

②デザインを肉付けしていく

今回は「Welcome」の文字を中心に、植物の模様が上下から挟んでいるデザインにしたいと思っていました。加えて、直線的なライン状の植物ではなく、文字を丸く包み込むような形にしたかったので、そのイメージを再現しつつデザインに肉付けしていきます。

やっと、デザインと呼べるような形になりました(笑)実際に絵付けする段階になれば、デザインは微調整することになります。文字とのバランス、余白とのバランスを考えながら、モチーフを足したり引いたりするんです(^^)

一旦これでいってみよう、と決まったら、トレーシングペーパーに転写します。どうしてトレーシングペーパーを上下で切り離しているかというと、文字にかかる部分には模様を入れたくなかったからです。

完成品では、植物模様が中央部分で分かれていますよね。でも、デザイン段階ではひとつの円状で描いていて、それを上下で分割したというわけです(^^)

③タイルにデザインを転写する

タイルにデザインを転写します。今回のデザインは「文字」「植物」という2つの要素からできています。

実際にデザインを転写してみると、思ったよりも植物のボリュームが大きいことに気づきました。あくまでメインは中央の文字(Welcome)なので、制作を進めながら植物のボリュームを調整しなくてはいけませんね。

このように、紙にデザインした段階では気づかなかった違和感が、陶器に転写した時に出てくるのはよくあること。あくまで陶器が「正」ですから、最初のデザイン案に囚われすぎることなく、臨機応変に対応していきましょう!

④絵付けする

デザインの転写が終わったら絵付けしていきます。

・文字→pebeoポーセレン150 No.44ゴールド

・植物模様→pebeoポーセレン150 アウトライナー ゴールド

今回はこちらを使用していきます。

絵付けする順番ですが、真ん中の文字から描いていきました。

絵付けの順番を決める要素は色々あるのですが、今回に関しては「Welcomeを描くことで、デザイン全体の中心点をしっかり決める」「文字の位置や大きさを基準に、周りの植物模様のボリュームを決める」という理由から、文字→植物の順番で絵付けすると決めました。

植物を先に描いてしまうと、中央の文字が書きづらくなるという理由もあります。

文字部分が終わったら、アウトライナー(立体的な線が引ける絵の具)に切り替えて、ひたすら植物を描いていきます!

体感的なものですが、植物に関しては当初のデザインから3割くらい修正が入ったイメージです。「ここに葉っぱがあった方がいいな」「この実があると、やり過ぎ感があるかも…」など、その場その場でデザインに調整を加えていきました。

ここまでくれば、あとは好きな絵の具で色をつけていく作業です(^^)

秋といえば紅葉ということで、赤く色づく葉、少し緑を残した葉などを混ぜていきました。どちらかというと実より葉っぱがメインなので、実の色は悪目立ちしない範囲で差し色になるものを選んだつもりです。

このあたりは好みの話なので、何色に着色してもらってもOK(^^)実際、私は緑系でまとめるのもいいなーなんて思いました。爽やかだし、一年中使えそうでしょ?

こうして、最初のデザイン案からは想像できないものが出来上がりました。

面白いからもう一回載せよう(笑)

気取った写真ばかり載せてますが、スタートなんてこんなもんだというのが伝われば幸いです(笑)!

まとめ

デザイン作りは、「こういうデザインが作りたい!」とアイディアが降ってくることもあれば、何時間考えても良い案が浮かばないこともあります。才能溢れる天才肌のデザイナーさんであれば良かったのに…と落ち込むこともありますが、色々と悩んだ末に「これだ!」というデザインができた時の喜びはひとしおです(^^)

どうしてもアイディアが湧かない…という時は、一旦デザインノートから目を離して、周りの風景を見渡してみてください。リビングに飾ったお花、空を飛ぶ鳥、風になびく木の葉などなど、ありふれた日常の中にもデザインのヒントは隠れているものです。視野を広く、頭を柔軟にして、デザイン作りに取り組んでくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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