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気負わず楽しむ、陶器絵付けの教室です。
2022-06-26

【デザイン作り】個性を活かして作品作りをしたい時の「自分テイスト」の見つけ方

「普段使いの陶器絵付け・スタジオアートピース」の山岡ルイです(^^)

pebeoポーセレン150を使った陶器絵付けに役立つ情報をお伝えしています。

陶器絵付けを始めて、課題や用意されたデザインに取り組むうちに、段々と自分の個性を活かした作品を作りたくなってくるのは自然な流れです(^^)でも、一言で「個性」と言っても、自分の個性はコレです!とはっきり分かる人は少ないですよね。何となく見たことのあるデザインになってしまったり、自分が好きなものが何なのかよく分からなくて、なかなかオリジナル作品を作れない…というのは、実はよくある悩みです。

今日のブログでは、私の作るデザインのもとになっているものに触れながら、「自分のテイスト」「自分の個性」の見つけ方についてお話ししてみたいと思います。

まずは、自分の好きなテイストを知ろう

やっぱり最初は「自分の好きなもの」を知ることから始めるのが定番です。好きな国のテイスト(和風、フレンチ、シノワズリetc)、好きな形容詞(可愛い、クールな、ほっこりする、派手なetc)、好きな時代(中世的な、現代的なetc)などなど、自分が何となく惹かれてしまうワードをいくつか並べるだけで、自分の好みが定まってきます。

また、最近は様々なSNSがありますから、ピンとくる写真等をコラージュしてみても、自分の好きな傾向を掴むことができます。アナログな方法では、書店に行って色々なカテゴリーの棚を順番に眺めて気になる本を手に取ってみる、近くで開催されている美術展や博物館の展示を観に行く、というのもいいですよね(^^)あまり先入観を持たず、広く浅く探検するような気持ちでいると、段々と自分の軸が定まってきます。

ちなみに私の好きなもの・作品作りに影響を与えているのは次の4つのキーワードです。

①スペイン(南欧)

私が一番エネルギーを注いで学んできたスペイン風の絵付けスタイルは、やっぱり特別です。イスラムの影響を受けた幾何学的デザインも、筆で適当に描いたような(笑)ほっこりする素朴な水彩画も、私のデザイン作りのどっしりとした土台になっています。

スペインの絵付けは、自分の目で触れてきた経験もかなり大きいですね(私は昔、スペインに絵付け留学していました!)。スペインの空気感を自分の作品に取り入れると、明るく開放的な雰囲気に仕上がるんです(^^)

②北欧

北欧デザインも長く好きなテイストのひとつです。洗練されているのに、温かみがある。そういう温度感に惹かれてやみません(^^)慎ましいのに、さりげなく自己主張があるのも心憎くて、様々なアーティストの作品集を集めたり、展覧会に行っては、刺激をもらっています。

北欧巡りがしたいなぁ〜。

北欧デザインは日本にもファンが多いので、関連書籍や催しが多いのも嬉しいですね!

③民芸、フォークアート

生活の中から生まれた美=民芸の考え方も、私のデザイン作りに大きな影響を与えました。数年前に民芸の思想(用の美)に魅了され、書籍で勉強したり、日本各地の民芸館やものづくり市を訪ねていました。

この頃は、使える時間とお金のほとんどを民芸の勉強にあてていましたねー(笑)

特に日本の民芸と、イギリスのアーツ・アンド・クラフツに興味津々で、デザインとは主張するのではなく、生活に馴染ませるものという考え方に変わっていったのもこの頃です(^^)

④カントリー風

ここまで読んでいただくと私の趣味嗜好がうっすら伝わっているかと思いますが、私のアンテナが反応するのは「素朴」「ほっこり」「温かい」「ノスタルジック」「トラディショナル」といった言葉です。少し重みがあって、でも気取らない、肩の力が抜けたデザインが大好き!なので、田舎風の家・伝統的な家屋の写真集などを眺めて、その風景に合う作品を目指して作ることも多いです。

好きなテイストの定め方が何となく伝わったでしょうか?こういった感じで、自分が惹かれるもの、好きな画家、イラストレーターなどの作風から「私テイスト」を考えてもいいですし、絵とは全く関係のない、好きな映画や小説の雰囲気から連想するのもオススメです。

心にじんわり響くヒューマンドラマが好きなのと、派手なアクションものが好きなのでは、好きな絵のテイストも違ってきますよね(^^)?

個性探しは気長に取り組むものなので、すぐにコレというものを定めなくてOK!自分なりのキーワードが3つも揃えば、十分自分らしさが発揮されていると思います(^^)

あえて、苦手なものを考えてみるのもいい

もし、自分の好きなテイストがすぐに見つからないならば、あえて自分が苦手に感じるテイストを挙げてみるのもいいですよ。苦手の逆が、つまり自分の好きなテイストになることが多いのです!

ここで私が苦手だなと感じるものをあえて挙げるとすると、スキのないもの(シャープで都会的すぎるものや、エレガントなもの)、ポップすぎるもの、可愛いすぎるものなどは手に余ります(^^;)そのため、自分が作るデザインは自然とどこか抜けていて、おおらかな印象のものになりますし、子ども向けに作るデザインであっても「ザ・子ども向け」ではなく少し渋めで大人っぽいデザインになることが多いです。

こういった具合に、「自分の好きと苦手」の両面から好みを客観視してみると、自分のテイストが定まってくる時がやってきます!

まとめ

「自分の個性が分からない」「どんなものを作りたいのか分からない」…オリジナル作品を作れるようになると、大なり小なり考えてしまうことです。

教える立場になったというのが大きいですが、私も「個性」という言葉に長らく縛られていた人間です。「無個性の先生についてきてくれる生徒さんはいない」「ありきたりなデザインしか作れない作家なんて、作家と呼べない」など、柄にもなく(笑)悩んでいた時期もありました。

でも、不器用ながら自分の「好き」を突き詰めていくうちに、段々と「山岡さんらしい」「山岡さんっぽい」と言われるようになり、それが好きだと言ってくれる方が増えてくれたように思います(^^)

今でも自分のスタイル・テイストが確立したとは言い切れませんし、何より自分の好みが移り変わっていくこともあり得ますよね。そんな変化を受け入れつつ、そのときベストと思えるデザインを作っていけばいいと構えられるようになりました。

たくさんのデザインや芸術に触れて、自分の感性をどんどん刺激しましょう!

世の中にはたくさんの素晴らしい作品が溢れていて、皆さんの創造意欲を掻き立ててくれます。最初は真似から入っていいんです(^^)色々な作風に顔を突っ込んでいくうちに(笑)あなただけの個性・スタイルが出来上がっていきます♪

そして、自分の個性は自分ではなかなか気づきにくいものです。たまに人に作品を見せて、自分の作品がどう形容されるのか注意深く聞いてみましょう。そこにあなただけの個性のヒントが詰まっているはずです!

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