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気負わず楽しむ、陶器絵付けの教室です。
2020-07-26

HSPのまま、生きていく^^

こんにちは、山岡ルイです^^

今日は4連休の最終日。私の住んでいる地域は断続的に雨が降っていて、雨音やたまに光る雷を感じながら、ブログを書いています。私のパーソナリティについての話なので、興味がある方だけ読んでください(笑)

さて、この連休中は久しぶりに読書する時間が取れました。こちらの本です。

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本(武田友紀著・飛鳥新社)

なんとなく気になって手に取った本だったのですが、私の自分に対する長年の悩み・心のモヤが晴れて、すごくすっきりしています。私と同じような方がいらっしゃるかと思い、長いですが少しお話させてください。

とても繊細な人=HSP

タイトルの通り、「繊細な人」に向けた本なのですが、専門用語で言うと

HSP(Highly Sensitive Person)、日本語では「敏感な人」「敏感すぎる人」「とても繊細な人」などと訳されるそうです。人口の5人に1人はHSPだそうですが、これは病気や能力的欠陥ではなく、生まれつきの気質。背が高いとか、髪の毛が黒いとか、そういうのと同じ、生まれ持った性質のことです。

どういう人がHSPなのか、いくつか特徴を挙げると「機嫌の悪い人と一緒にいると疲れる」「すぐに疲れやストレスを感じる」「小さなことが気になって仕事に時間がかかる」「他人の気分に左右される」などです。(ほかにもたくさんあるので、気になる方は本を読んでみてくださいね!)

「そんなの、誰にだってあてはまるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、HSPの人は以下の4つをすべて持ち合わせています。(ひとつでも欠けていたらHSPではありません)

●考え方が複雑で、深く考えてから行動する

●刺激に敏感で疲れやすい

●人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい

●感覚がするどい(五感に加え、第六感が働く人もいる)

心のセンサーがキャッチする情報に疲れていた!

HSPの条件と自分自身を照らし合わせると、驚くほど特徴が一致していて、「自分以外にも同じ思いの人がいるんだ!」と感動しました。

昔から「考えすぎだ」「悩みすぎだ」「何を考えているか分からない/考え方が独特だ」「気を遣いすぎ」「自意識過剰だ」などと、よく言われる子だった私。それは、周囲の情報を過剰にキャッチして、情報処理のスピードが間に合っていなかったからみたいなんです。HSPの人がどれだけ過剰に情報をもらってしまうか、私の例をいくつか紹介すると…

本などを読んでいると、誤字脱字にすぐ気づいてしまい、そこが気になって内容が入ってこない/街ですれ違う人の洋服の柄(文字や数字、絵など)をいちいち記憶する/なんとなく見たニュースの話題から哲学的な思想にふける(そして考えすぎて眠れなくなったりする) などです。あと、

“今日からキャンペーンSTARtです!大特価10,000!”

みたいな文章に出会うと、「どうしてSTARTの最後だけ小文字なの?どうして0がひとつだけ全角なの???」と違和感を抱え、気になって仕方なくなったりします。

そんな小さな情報、スルーしちゃえばいいじゃん。って思いますよね。でもそれって、HSPの人にとっては、

この写真の、ケーキだけ見ないでください。

って言われてるのと同じくらい難しいことなんです!いや、見るなと言われても見えてるし(笑)!見ないことは、見るより倍大変な作業になってしまうのです。

HSPの人は、情報を多くキャッチする性質はありますが、それにあわせて情報処理能力も高いというわけではありません。なので、キャッチした情報の分だけ、立ち止まってよく処理しないと前に進めない。1を聞くと、自然に10や100の思考に発展してしまい、意見をまとめたり、理解するのに時間がかかります。

心のセンサーが敏感に働きすぎてしまう。情報の解像度が高めにできているため、小さなことを流せず、疲れやストレスを感じやすい…。疲れのリカバリーに時間がかかるし、情報や刺激をシャットアウトするためひとりの時間が多めに必要…。

人よりちょっと繊細にできているHSPさんのメカニズムが分かって、バラバラだったパズルがぱちっとはまって、本当にすっきりしています(笑)

HSPさんにはいいところもいっぱいある。

HSPさんの短所(?)ばかり書いてしまったように思いますが、HSPさんにもいいところがあります。例えば、

ちょっとした違和感に敏感なので、仕事のミスに気付きやすいこと。(→私の場合は、文章の誤字脱字などにすぐ目がいく)

とことん深く考える性質があるので、仕事のクオリティが最初から高いこと。(→逆に、空気を読んでスピード重視でやった仕事は、評価が下がったりする。あくまで私の場合ですが笑)

日々のささいな出来事に感動したり、深い喜びを見出すことができる。

深い洞察力。探究心があり、興味を持った分野を深く掘り下げることができる。

などですね。芸術・文化の方面で能力を発揮する人も多く、歌手の宇多田ヒカルさんや作家の村上春樹さんなどもHSPさんだと言われています。(タレントのロンブー・淳さんは自身がHSPだと公表しています)

ちょうど、「好きな創作活動ができて、ひとりひとりの生徒さんに寄り添えて、自分ひとりの時間がたっぷりある今の仕事って最高だな〜」と思っていたので、自分の性質を考えても、理にかなった働き方だったようです(笑)

HSPの性質に合わせて、働き方を選べる!

HSPさんの性質は、今の世の中に求められていることの逆をいっているかもしれません。

「完璧より、まずは完成を目指す(多少荒くても、あとで修正すればいいから、とにかく終わらせる)」

「マルチタスクでどんどん仕事を進める」

「要領よくやる/効率的にやる」

など、ひとつひとつの事柄と深く向き合いがちなHSPさんには困難なものが多いです。少なくとも私には、とても難しい生き方ばかりです(難易度が高いという意味で、不可能というわけではありません)。

とはいえ、これは世の中に対して「HSPさんに合わせてください/配慮してください」と言っているのではありません。なぜなら、HSPは病気や能力上の欠陥ではないからです。まして、これらの現代的な要求を否定するものでもありません。私も、なるべく効率的に物事をこなせるよう意識的に訓練しています(全然うまくいきませんけどね笑)。

HSPさんが、バリバリ働く仕事環境でやっていくと決めたのであれば、その環境に合わせて自分の性質をコントロールして働くしかないですし、HSPさんの中でも性質の濃淡はあるので、うまく働いていける人が多いのも事実でしょう。

ただ、もしこのスピーディーな世の中で息切れを起こしているHSPさんがいるならば、一旦立ち止まって、自分の「長所」や「心地よさ」を追求する時間を持って欲しいなと思うのです。(「このペース、しんどいかも。何か違うかも」と思うことは、負けでもダメなことでもない!)

世の中には、コツコツ・淡々・静かに取り組める仕事もたくさんあるはずですし、細やかなHSPさんの性質が求められる職種もあると思います。(いまいちうまい例が挙げられずすみません…)

もし、環境を変えるのが難しいならば、ひとりで没頭できる時間(創作活動をする、眠る、思う存分物思いにふける、何かを研究するetc)を持ってみてください。私は過去、たまたまですがそういった没頭体験によって救われた経験があります。

また、HSPさんは「自分が納得している」という感覚がとても大切なので、HSPという性質を知ることで、今の環境を変えなくても、ずっと生きやすくなるHSPさんも多いはずです。

最後に…

私が冒頭紹介した本の中に、こう書いてありました。

「自分を認めよう。自分をそのまま表現してみよう」

…ということで、ロクに写真も入れない長文という、今まで避けてきたけれどやってみたかったブログを書いてみました(苦笑)。ハンドメイドの先生という立場上、毛色の違ったブログは歓迎されないだろうという気持ちも少なからずあります。

でも、ブログも私の創作物のひとつと考えたときに、「ニーズ」や「ウケ」を優先させるのではなく、言葉足らずでもいいから表現したいものを表現したい!という慾求に素直に向き合ってみました。

このブログを読んでくださっている方のなかに、もしHSPさんがいらっしゃったら、ぜひ紹介した本を一読していただきたいです!きっと、今のあなたのままで幸せに生きるヒントにあふれていると思いますよ^^

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