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気負わず楽しむ、陶器絵付けの教室です。
2020-02-04

スペインタイルの制作過程②(大型作品:オリジナルメニューボード制作中)

こんにちは、山岡ルイです^^

以前、伝統的なスペインタイルの絵付け技法を用いたオリジナル作品の制作を始めたというブログを書きました。今日はその続編です。

制作している作品のデザインはこちらです(”スペイン料理屋さんのメニューボード”がテーマです)。

前回は、紙にデザインを起こし、本番の絵付けをシミュレーションする段階までご紹介しました^^ここからはいよいよ本物のタイルに絵付けしていきます(前回のブログでは「④着色する」まで説明しましたので、今日は⑤から始まります)。

⑤デザインをタイルに転写する

紙の上に起こしたデザインをタイルに絵付けするには、まずデザインをトレーシングペーパーに写した後、白い釉薬を乗せたタイルの上にデザインを転写するところから始まります。

この作品は30cm x 45cm と大きな作品なので、15cm角のタイルを6枚並べて作成します。

木炭の粉を使って転写していくのですが、この作業を説明するだけでブログがもう1記事書けてしまうので、今回は割愛します^^;

転写したデザインをアップしてみると、こんな感じです。

木炭の粉で転写した部分が黒い点々になっています。なんだか全体的に黒く汚れて見えるけど大丈夫?と思われるかもしれませんが、この後、高温で焼き上げると黒い点々の部分は熱で飛んでなくなってしまうので平気です。

⑥全体を薄く着色する

⑤で写した下線をガイドに、着色を始めます。着色に使うのは釉薬(ゆうやく)という陶器の上絵の具です。陶器の表面に塗って焼成するとガラス質になり、ツヤツヤとした光沢が生まれます。また、釉薬に含まれる鉱物などの成分によって、焼成後に発色するものも多いです。無色透明のものもありますし、ご家庭にある絵皿などにも使われているので、意外と身近な存在なんですよ。

黄色や緑、青などに発色する釉薬を使用しています。

はい、まず一度目の着色を終えたところです。スペインタイルの絵付けは、薄い色の上に段々と濃い色を重ねていくのがセオリーです。なので、まずは全ての絵柄の一番薄い色(ベースになる部分の色)を全て塗り終えてから、次の一段階濃い色を乗せていく、という順番になります。

つまり、絵を一度すべて描く→(1回目よりも濃い色で)もう一度すべて描く作業を繰り返していくんですね。

一番最初に塗るベースの色が、完成後の色の強さに影響します。今回はくっきりした仕上がりにしたかったので、1度目の着色から濃いめに塗っていきました。このように、徐々に色を濃くしていくことで、下書き(紙に起こしたデザイン)に近い色合いに近づけていきます。

※ちなみに、文字(メニューボードの題字とメニューの部分)は、濃淡をつける必要がないので、一番最後に一発で絵付けします。そのため、この段階では手を入れていません。

拡大するとこういう感じです。下線(木炭でつけた黒いガイド線)が目立ちますが、焼成後は跡形もなく消えてしまうのでご心配なく^^

今日はここまでの作業で時間切れでした!次の作業はまた後日…。

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