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生活を彩るタイルアートの教室です。
2022-03-06

ワークショップ裏話〜ひとつの作品ができるまで〜

こんにちは、ホームポーセリンアート講師の山岡ルイです^^

募集中のワークショップで作るハンドソープボトル。スタジオアートピースらしい植物の模様がとても気に入っています^^

植物の模様が4面ぐるっと回っているデザインです。

このブログでは、私が普段デザイン作りをする方法・コツ等を紹介していますが、今日はこのソープボトルが出来上がるまでの過程を写真付きでご紹介したいと思います。自分でデザイン作りからやってみたいという方の役にも立つように、段階ごとの注意点なども書いていますよ^^

実は私、こういった制作の裏側的トピックを見るのが大好きなんです(笑)だから私もやっちゃいます!

結構、試行錯誤しながら進めていて、「山岡、迷ってるな〜」という雰囲気が伝わって面白い(?)と思います(笑)

①陶器の採寸〜デザイン完成まで

まずは、絵付けする陶器(ソープボトル)のノズルを除く、ボディ部分のサイズを測ります。商品情報としては縦・横・奥行きが約7cmの立方体に近い形状ですが、全体的に丸みがついているので、誤差があります。

定規で測ると、縦7cm、横6.2cmでした。今回は陶器の4面に絵付けをするので、縦7cm x 横6.2cmを4枚分並べた展開図をノートに書きます。

絵柄と区別するため&消しゴムで消えないように、赤ボールペンで書きました。

ちなみに、デザイン作りに使用するノートはいつもコクヨのA4ノート(方眼紙)です。

今回は、モチーフにしたいもの(果実と葉っぱの組み合わせ)が大体決まっていました。モチーフが決まっている時は、そのモチーフの配置や数、バランスを決めることがメインの作業になります。

モチーフが決まっていない場合は、紙を前にしてウンウン唸ることになります(笑)

とりあえず、頭の中にあるモチーフをランダムに配置しながら、ベストバランスを探っていきます。

「SOAP」と書いてある面が正面になります。

ここでお気づきかと思いますが、モチーフを2列にするか、1列にするか迷っていたんです。分かりやすく色をつけると、次のような感じ。

赤枠で囲ったようにモチーフを2列にして「SOAP」の文字を上下から挟むデザインにするか、青枠のように1列にするか…ここは、デザイン的に良い方を選びたい気持ちとあわせて「2時間のワークショップで絵付けするなら、どちらがよいか」という視点も入れて考えます。絵付け経験がない方にとって、難易度が高すぎる内容は避けたいですよね^^;

私自身の好みは2列のパターン。2列だと絵付けのボリューム的に多すぎるかとも思いましたが、モチーフを分解していくと4種類ほどの小モチーフで構成されているため、絵付け初心者さんでも大丈夫だろうと判断しました。

「1列が良かった」って声が多かったらどうしよう(笑)

方向性が決まったので、デザインを書き足していきます(ほぼ、確定に近いデザインで作っていきます)。2種類のデザインが互い違いに2回繰り返すという内容にしました。

ここで少し専門的な話になりますが、このように同じ柄が連続して連なるデザインのことを、スペイン絵付けの世界でセネファ(cenefa)と呼んだりします^^

イスラム文化の影響を色濃く受けたアンダルシア地方では、美しい幾何学模様のセネファをたくさん見つけることができますよ。

同じパターンを繰り返すデザインなので、陶器の面の数だけ絵を描く必要はありません。例えば、絵付けする4面をA・B・C・Dとすると「AとCが同じ柄、BとDが同じ柄」という具合に、実際にデザインするのは2面分で良いということになります。

A→B→C→Dの面に、A→B→A→Bの順でデザインを使うという意味です。

もし1種類のパターンを4つ繋げるのならば、デザイン数は1種類でいいです^^

さて、ここまで鉛筆でデザインしていましたが、最後にマジックで線をなぞり、デザインを確定させます。

鉛筆で描いている時は、線がごちゃごちゃしているので(笑)十分に描いたつもりになるのですが、マジックで清書すると、意外とデザインの「漏れ」があることに気づけます。「モチーフが集中しているところと、手薄になっているところがあって、バランスが悪い」「この葉っぱと果実の前後関係が変」など、気づいた点を修正すれば、デザインの完成です!

②デザイン転写〜アウトライナーまで

ここからいよいよ陶器を使用する段階です。まずは出来上がったデザインをトレーシングペーパーに書き写します。

2種類のパターンの連続なので、トレーシングペーパーは2枚でOK。次に、マスキングテープで陶器にトレーシングペーパーを固定します。

陶器とトレペの間にカーボン紙を挟んで、どんどん転写していきましょう。

ちなみに「SOAP」の文字は1面(正面になる方)に1箇所あればいいので、転写する回数は1回です。

次の面を転写していきますが、この時気を付けるのは連続模様であるということ。隣接する面からの模様との位置関係がずれていると、見た目がおかしくなってしまいます。あとで微調整もできますが、なるべく一本のライン上に模様が並ぶよう、トレペの位置を確認しながら転写していきましょう。

4面すべての転写し終わったら、アウトライナーの登場です。

チューブから絞り出すタイプの絵の具で、立体的な線を描けるのが特徴です^^色は3種類ほどありますが、今回は黒をセレクトしました。カーボン線の上をアウトライナーで覆っていきます。

このように立体かつ裏表に対応する面がある場合、アウトライナーの乾きを待ちながら絵付けしないと、手や机で絵の具をこすってしまってパァ…なんて悲しいことが起こります。慌てず、1面1面着実に絵付けしていきましょう。

全部の面をアウトライナーで絵付けしましたが、ここで問題発生。

デザイン段階では連続模様になっていたのに、いざ絵付けしてみると、陶器の丸みによって模様が分断されています!紙の上では繋がっていたデザインも、実際陶器に絵付けしてみると繋がってない…こういうのは実はよくあることなんです^^

紙と違って、陶器は個体差がありますし、今回は丸みのある陶器なので尚更です。

分断された部分にアドリブで(笑)デザインを継ぎ足し、しっかりと連続模様にしました。

文字「SOAP」を描けばアウトライナー部分は完成です。

ハンドソープを入れて使うものなので、クリーンな印象を与えるフォントになるようデザインしました。フォントに関しては、パソコンに登録されているものの中から選ぶこともありますが、今回は自分でデザインしましたよ^^

ちなみに、文字を書く場合はなるべく絵付けの最後の段階で書いてみてください。その理由は2つあります。

理由①:文字は難易度が高いので、手が慣れてきた終盤の方が失敗が少ない。

理由②:一番上手に絵付けできた面を正面にできる。

理由②についてですが、「デザイン段階ではAの面に文字を書くつもりだったけれど、実際絵付けしてみたらC面の出来が良かった」といった場合、C面を正面に変更できますよね。

デザインの都合上、文字から始めた方が効率が良かったり、そこまで難しくない文字ならば先に絵付けした方が良かったり、例外もありますから臨機応変にやっていきましょう!

ここで一旦アウトライナーを乾燥させてから、彩色していきます。

③彩色

アウトライナーが乾いたら、好きな絵の具を選んで彩色です。

彩色する部分が多いようにも感じますが、

・大きな果実 と その葉っぱ

・小さな実 と その葉っぱ

といった具合に、小モチーフに分解すると4種類しかありません。分かりやすいのは4種類のモチーフに対して4色の絵の具で塗り分けること。私も基本的にはそのセオリーに則って絵付けしましたが、大きな果実に関しては、絵の具を混色してグラデーションにしています^^

さりげなくグラデーションに♪

このくらいの混色であれば、絵付け初心者さんでもできると判断し、サンプル品に採用しました!

これで、すべての工程が終了です^^

まとめ

このように細かい過程を解説すると「絵付けって大変そう…」と思われてしまいそうです(書き終わって気づいた笑)。確かに難しい部分・頭を使う部分はありますが、それも絵付けの楽しさの一部分です^^

何もかも簡単だと、面白くないでしょう?(笑)

個人的にもめちゃくちゃお気に入りのハンドソープボトル。ワークショップでは、このブログの「③彩色」の段階からスタートします。基本の筆使いができればすぐにコツをつかめますし、私もしっかりサポートさせていただきます!

まずは絵付け体験をしてみたい、という方にぴったりの内容になっていますから、ぜひぜひご参加ください♪

お申し込みはこちらのブログ内からできます!

最後までお読みいただき、ありがとうございました^^

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